![]() 鎖を編み変える。
新たなる連環は新鮮なるも、 襲い来る相手は微弱。 歴戦の海狸(かいり)。 一対一で在れば行方(ゆくえ)は解らぬ。 が、如何(いか)に伝説に触れる戦士なれど、 孤高の身に在っては、 劣勢も必定(ひつじょう)。 誇りの故か、 海狸は牙を剥き、 川を守ろうとする。 此方(こちら)も弓を引く。 決戦宣言と解する。 彼の誇りは擲(なげう)たれた手袋である。 ![]() |
![]() 鼠の群れと出会う。
窮鼠と呼ぶには聊(いささ)か緊迫に欠け、 そも鼠と呼ぶには巨大に過ぎる体躯。 が、其の目に宿る光は強暴にして、 歯には毒の気配。 悪疫を媒介する者の相貌(そうぼう)。 或いは俺達が踏み込んだのやも知れぬ。 彼等の平穏、安息に。 が、闘いを望むのならば、 応えよう。 今俺には弓が在り、 又、弓の他に終(つい)に語るを知らぬ。 決戦宣言と解する。 彼等の毒は擲(なげう)たれた手袋である。 ![]() |
![]() 道を違える。
兵を殺さぬを選んだは、 俺の道。 兵を殺めるを選んだは、 彼の道。 双道は並行を行かぬ限り、 交わらぬが必然。 此の不如意が、 独りで居た時分とは違う。 悪くは無い。 が、気が晴れるでも無い。 仲間を危険に曝すか否かを思えば、 殺すが必定。 俺が甘いのだ。 其れは判って居る、 だが――……。 ![]() |
桑弧蓬矢 |
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